毎年11月6日から14日の9日間ほどの期間、巣鴨中山道菊まつりが行われます。菊まつり自体は平成5年から始まったイベントですので、大昔からやっていたわけではありません。(それでも30年を超えた歴史のあるものですが)
しかし、なぜこのようなイベントが始まったのか巣鴨の歴史を紐解くと、実は江戸時代にまでさかのぼります。
江戸時代、現在で言う造園業は一般に植木屋と呼ばれていて、盆栽や植木の生産、作庭など幅広く園芸業に従事していたようです。その中でも巣鴨の植木屋は非常に名を馳せ、とりわけ「菊」の生産・販売地としての巣鴨はまさに当代随一と評判だったとのこと。作庭技術も高く評価され、江戸城本丸大奥の庭は巣鴨、団子坂、入谷の3箇所各2名ずつの職人が民間選抜隊として作業にあたっていたようです。
文政10年(1827)の記録では、祭りというわけではないですが、巣鴨の植木職人が菊の作り物を通りに並べてそれらを見に多くの見物人が集まり、見物人相手に茶屋も出ていたそうです。場所で言うと前田家中屋敷の前面1キロに渡って菊が並べられていたとのことです。(下図参照)
※ちなみにオレンジ線は勝手な推測なので間違いっだったらごめんなさい…。(赤丸は眞性寺様)
…という感じで令和の現在も毎秋、眞性寺、高岩寺、大正大学鴨台さざえ堂の三か所を中心に巣鴨全体で、ほぼ外注無し!の手作りのお祭りを開催しております。
機会があれば是非、ぶらっとお立ち寄りくださいませ。 ^^) _旦~~
毎年 6月24日に六地蔵店横の眞性寺様で「百萬遍大念珠供養」が行われます
江戸後期からずっと続いている伝統行事で、一本の長い数珠を多くの信者が輪になって一緒に回しながら繰り返し念仏を唱えます。そのためひとりひとりの念仏x人数分の積算として輪の参加者全員に100万回の念仏唱和に匹敵するご利益が得られるというもの。例年16時くらいから数珠回しが開始されます。
個人的には巣鴨のイベントの中で一番好きです。
時間帯もゴールデンタイムでなく 陽が傾き始めた頃、張り巡らされた五色幕がたなびき、独特の正調で読経が始まります。その後何度も繰り返される「南無阿弥陀仏」の念仏の唱和。
繰り返される「南無阿弥陀仏」の響きが、不思議な無限感・永遠感を感じさせ、まるで時空を超えてゆくようです。
Wikipediaから引用
百万遍念仏(ひゃくまんべんねんぶつ)とは、自身の往生、故人への追善、各種の祈祷を目的として念仏を百万回唱えること。本来は、個人が念仏を7日間(もしくは10日間)のうちに100万回唱えることで目的が成就されるとされている。ただし、複数の人間が同時同音で念仏を唱えることによって互いの念仏の功徳を融通することが出来るとする考え方もある(例えば、10人が10万回の念仏を同時に唱えることが出来れば、10×10万=100万となり100万回念仏を唱えたのと同じ効果があるとするものである。→融通念仏)